【男子バスケットボール】「チームに何が貢献できるか」スランプに負けず戦い続けた伊森響一郎が得たもの

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伊森響一郎は鋭いドライブインを得意とするフォワードだ。スターティングメンバーを務めた主力選手だ。だが、「リーグのはじめとかは良かったんですけど、トーナメントは難しいシーズンを送っていたので、4年目はずっとつらかった」と振り返る。

「すごいスランプに陥っていて、チームに迷惑かけている時間のが長かった」と語る

自分よりもチームを

秋季リーグ第2節、オーバータイムまでもつれこんだ筑波大戦で、伊森は11得点の活躍を見せた。試合終了後には「今年からは自分がエースとしてやるようにしているんで、自分がきっかけで点をとったり、アシストをしたり、自分から崩すプレーをかなり意識しています」と意気込んだ。その言葉通り、秋季リーグでは積極的にドライブを仕掛けてインサイドに切り込み、チームを勢いづけた。

8月24日筑波大戦力づよくレイアップする

だが、インカレは「自分としては調子の上がらない大会」だった。2試合目は無得点、3試合目は3得点と伸び悩んだ。それでも、伊森はチームのために戦い続けた。

「最後はエースっていうよりも自分がチームに何が貢献できるか、どれだけ調子が悪くても貢献できるかってところで、リバウンドだったりは自分で貢献できる、どれだけ調子が悪くてもできることだったので、今日の試合(インカレ3試合目対白鷗大戦)はリバウンドとかを特に意識して、チームがとにかく勝てるようにっていう意識でやりました」。

高校では点を取ることだけにフォーカスしていたという伊森。「一試合(自分が)30点取れば(チームが)勝てなくても自分は満足、だった」。だが、大学では自分よりもチームのことを考えるようになった。相手ディフェンスを引き付けてチャンスを呼び込み、調子が悪くても泥臭いディフェンスを続けた。4年間の経験が伊森の気持ちに変化をもたらした。

ドライブで攻める
ナナーダニエル弾をねぎらう伊森 同期の仲間とは「今からバラバラになるのは考えにくい関係」。

バスケットボールを楽しむことを忘れずに

苦しみながらも戦い続けた伊森に悔いはない。最後の試合で「楽しんでバスケットができてよかった」からだ。スランプに陥った伊森はプレーを楽しむ大切さを体感した。「楽しめないとやっぱり、いくら勝っても楽しくない、ってなったらすごい面白くないシーズンになってしまうと思うので、楽しむことを勝つことにつなげてほしい」。最後のミーティングで後輩に伝えたという。

スランプに負けず、果敢にゴールへアタックし続けた伊森。チームへの思いと競技への愛を胸に、コートを駆け巡った。

(記事=大澤実玖)