東都大学準硬式野球 入れ替え戦 対東海大学 第2戦 10月30日(火)於・上柚木公園野球場
◆結果◆
青学大000020201 5
東海大100000000 1
◆メンバー◆
8仲田泰斗(掛川西)
4吉原裕之介(今治西)
6石野田颯馬(青学高等部)
5相良啓太(青学高等部)
D細井武蔵(狭山ヶ丘)
7小池豪(青学高等部)
9斎藤瑠依(立命館宇治)
2藤井渉(青学高等部)
3中島多一(青学高等部)
P中島諒介(掛川西)→田中岳大(北広島)→菅谷裕太(國學院久我山)
最後の打者を抑えると、マウンドに歓喜の輪ができた。

昨年春季リーグ以来3季ぶりの入れ替え戦となった今カード。相手は奇しくも同じ東海大となった。昨年春は2連敗で1部昇格を逃したが、今回は青学大が見事2連勝。雪辱を果たすとともに、11年ぶり1部昇格となった。
試合は初回に相手の連打で先制を許す展開。打線も得点の糸口を掴めない。大塚主将は「相手投手は直球と変化球の見分けがつかなかった。打ちあぐねていた」と4回までの攻撃を振り返る。
しかし5回表打線が繋がりを見せる。ヒットとファーボールで二死一三塁とすると9番中島多が上手く左前へ運び同点とする。ここで東海大はピッチャーを交代。

続く1番仲田は「変わり端ストライクを取りにくると思った。直球を狙っていた」と初球をしっかりと捉えて中前へ弾き返し逆転に成功する。

先発の中島諒は「調子は良くなかった」という中でも粘りのピッチングをみせる。毎回走者を背負う展開もいつも通りを意識し、任された5回を1失点で切り抜けた。

7回表には二死満塁から3番好調の石野田が打席へ。石野田は「これまでの試合は二死のチャンスで一本が出ていた。自分も打てるという気持ちがあった。」と打席に入った。2球で追い込まれるが、なんとか喰らい付き左前へ運ぶ値千金のタイムリーでリードを3点に広げた。

1部昇格がちらつき始めた8回裏、東海大打線が襲いかかる。この回3番手でマウンドに上がった菅谷が連打を浴び無死一二塁のピンチを招く。続く相手4番を二ゴロに打ち取るが、その後の死球で満塁とされ、捕手の藤井がマウンドへ。ここで「いつも通り思い切って来い」と言われた菅谷が一変。見違えるほど腕を振り切るようになった。


自慢の直球を連投し連続三振でピンチを切り抜けた。菅谷は「これまで先輩に助けてもらってばっかりだったが、今日もそうなってしまった。あの一言で気持ちが吹っ切れた」と苦笑いだったが、その笑顔はどこか誇らしげだった。

9回表にも相手のバッテリーミスでダメ押しの5点目を追加すると、その裏は菅谷が3人で試合を締めた。
この試合は青学大の勝負強さが随所に光った。5点中4点は二死の好機からの得点だ。ここ一番の場面での一打がチームに勝利を呼び込んだと言える。主将の大塚は、直球と変化球の見分けがつきにくい相手先発に対して、「各打者で直球か変化球のどちらかに絞り、迷わずに振りきったことが結果に繋がった」と分析する。
また豊富なバリエーションの投手陣も活躍した。先発の中島諒は、柔らかいフォームから繰り出す伸びのある直球が武器の右の本格派。調子が悪い中でもゲームを作り、勝利に大きく貢献した。2番手の田中は右のサブマリン。下から浮き上がる独特の軌道を武器に東海大打線を手玉に取った。3番手は一転左菅谷と各投手の特徴は大きく異なり、東海大打線に最後まで的をらせなかった。

晴れて11年ぶりの1部を掴み取った準硬式野球部。来年から戦いのレベルは高くなるが、ひとまず目標は「すぐ2部に返ってこないこと」。3年生はこれで引退となるが、残された1、2年生が中心となり来春に向け更にレベルアップを図る。(海野大輔)
〜以下大塚主将コメント〜
今日の試合を振り返って
ー相手投手が良くなかなか得点できない中で、ワンチャンスをモノにできたのは大きかったです。また守備のリズムも良く、試合の流れを掴めたことが勝利の要因だと思います。
相手投手のどこに苦労したか
ー直球が走っているだけではなく、直球と変化球の違いがわかりにくかったです。うちの打者陣は前半上手く捉えることができませんでした。
5回位以降はしっかり振れているように見えたが
ー直球変化球の違いがわかりにくい中で、迷わず思い切り振るように指示を出しました。それが結果として結びついてくれたのが良かったですね。
1部昇格に際してコメント
ー自分もつい最近まで知らなかったのですが、11年ぶりの1部昇格ということで、自分たちはこれで引退ですが後輩たちには頑張ってほしいです。